アパレル販売員はノルマある?ない?個人売上目標について教えます!

アパレルの販売員をやりたいけど、アパレルには個人ノルマがあるみたいだけど実際のところどうなのかな?

と気になっている方のために、個人目標やノルマに関して詳しい内容を解説していきます。

アパレル業界歴30年以上の筆者が説明するので参考にしてみてくださいね。

アパレル販売員の採用面接でも「ノルマってあるんですか?」ってすごく聞かれます。それだけ個人売りって気になることなんですよね。

アパレルのノルマ・個人売上とは?

アパレルの個人売上とは店舗の売上予算を達成するための具体的な数値目標を各販売員に振り分けしたものです。

ただし、アパレルのショップでは、「ノルマ」という言い方は、あまりしません。

多くは「個人売り」または「個人売上」と言って、あくまでも個人の目標設定として捉えられています。

どんな仕事でも目標を設定しますよね。それと同じです。

個人売上は何のために?

個人売上、個人ノルマは何のためにあるのかというと、最終的に店舗全体の予算達成を目指しているからです。

そのために、各販売員に個人目標を持ってもらうのです。

アパレルのショップには、複数の販売員がいますよね。店長やチーフだけがいくら頑張っても、到底店舗の売上予算を達成することはできません。

そこで、販売員全員によるチームワークでもって、店舗の予算達成を目指していこうというのです。

アパレルの店舗や販売員にとって売上予算を達成することでインセンティブがあったり昇給やキャリアアップにもつながります。

また、デパートや商業施設の中であれば、より立地の良い場所に店舗展開できたりすることもあります。

さらには本部からの高い評価にもつながる重要な要素なのです。

アパレルでは個人ノルマありは当たり前?

アパレルの店舗では、個人売上、個人ノルマがあるのは、ごくごく一般的です。逆に、個人売上が、まったくない店舗を探す方が、少ないのでは?と思われます。

ただ、アパレル販売員の求人広告などには、「ノルマなし」と謳っているところもありますが、それほど多くはないと思います。

アパレル販売員を目指すなら「個人売上・ノルマはある」と思っていた方が良いですよ。もし、それでノルマがないのであれば、ラッキーなわけですから。

個人売りなしのブランドってあるの?

先程も説明しましたけど、アパレルのお店で、個人ノルマを設定していないところはあります。

ただし、その場合も、店舗の「売上目標」はあるので、明確に「個人ノルマはいくら」とは決めないものの最低これくらいは、といった目安となる個人目標を立てるケースもあったりします。

実際、知り合いの販売員の中には、「以前、働いていたお店は、求人募集では、ノルマなしになっていたけど、しっかりと個人売上があった」という話を聞いたことがあります。
それに、僕の経験では、個人目標がないお店って、案外と店舗の売上予算も達成できていないケースが多かったりします。

なかなか売上予算を達成できない店舗は、本部スタッフからアドバイスや指導を受けることにもなるので、その場合、個人売上の達成状況なども分析されたりします。

なので、アパレルのお店で、まったく個人売り、ノルマがないところは、多くはないと思いますよ。

僕の知る限りでは、少なくとも毎月売上予算を達成しているような店舗は、個人売上目標を設定し、分析していましたよ。

個人売上の仕組みや平均とは

個人売りの平均額の出し方

個人売上の平均額は、「店舗予算(または売上実績)÷販売員の数」で出せます。

平均ですから、個人売上を設定する上での目安になりますよね。個人の最低売上目標も平均売上がベースになったりします。

ちなみに店舗の年間予算、月予算は、前年実績や店舗の環境、スタッフの資質や損益分岐点などさまざまな条件を考慮し、本部スタッフが決めています。

で、その月予算から、店長やチーフが日割り予算を組み立てていきます。

個人売上の仕組み・計算方法

アパレル販売員には個人売上やノルマがあることは、わかったけど、実際に個人の売上をどうやって計算するのか、どんな仕組みになっているのかを説明します。

仕組みは?どう計算されるの?

接客して購入してもらえたらカウント

アパレルの個人売上げの計算は、「自分が接客して勧めた商品の売上金額」の合計です。
接客して購入いただいた金額ということです。

では購入金額は、どうやって把握するかと言うと、これはお店にレジがあるかどうかで少し違ってきます。

お店にレジがある場合は、次で説明しますが、レジがない場合は、売れた商品の半券タグや値札の半券で計算したりします。

商品タグには、たいていミシン目があり、千切れるようになっているので、千切った半券を回収し計算します。

レジで区別する

お店にレジがある場合は、レジで個人名を打ち込んだりできるので売上を区別することができます。

ただし、接客せずにレジだけを担当した場合は、その人の売上にはつけない場合がほとんどです。

あくまでも接客して購入につながったら個人売上としてカウントするわけです。

仕組みは店舗によってさまざま

とはいえ、お店で接客していたら、いろいろなシチュエーションがありますよね。

たとえば、ある販売員が接客して1点購入が決まり、次に別の販売員に接客され、さらにもう1点購入が決まったなんて場合は、それぞれ接客した個人ごとに売上を分ける場合もあれば、二人目の販売員の売上にカウントされるなんてこともあったりします。

さらに、セール品は、除外にしているケースもあります。

セールの場合、接客せずにお客さんが、「これください」なんてこともありますし、来客数が多くなる時間帯もあり、個人売り上げのカウントが、難しいため、「セールは除外」ということもあります。

ただ、セール期間中でも、プロパー品は売れますので、一人のお客さんが、セール品とプロパー商品をいっしょに購入される場合もあります。

この辺の計算方法やどこまでを個人売として計上するのか、どんな仕組みにしているのかは、実は店舗によってさまざまだったりします。

なので、気になる場合は、面接のときなど事前に確認しておくといいですよ。

アパレルの個人売上目標の立て方

個人売上の目標額は、どうやって立てているのか説明します。

店長・チーフが決める

個人売上を店長やチーフが立てているケースです。これは、各スタッフのレベルに応じて店舗の予算を振り分けするためです。

メリットは、店長やチーフであれば、各スタッフの実力などを把握していますから、レベルに合った予算を組み立てられる点です。

デメリットは、どうしても不公平感が、出てしまう点です。

これは店長の期待度が高いってことでもあるので前向きに考えましょう!

スタッフの人数で割って決める

店長やチーフが、ざっくりと店舗予算を販売スタッフの人数で割った平均を個人に割り振るようなケースもあります。

公平感はあるものの、個人のレベルと連動していないので、スタッフによっては物足りなさを感じたり、最初から諦めてしまったりするケースもあります。

どちらの場合も、店長やチーフの裁量が決め手になってきます。

自分で決める

本人の自己申告によって、個人売上目標を設定する場合です。

やはり、自分で目標を決めるので本人のモチベーションも上がりますよね。

また、自分で決めることで、仮に目標未達になったとしても、課題や問題点を見つけるきっかけとなり、自己成長につながりやすいのがメリットです。

ただし、あまりにも自己申告目標が低い場合は、店長とミーティングなどをして見直しされることもあります。

ノルマが達成できないとどうなる?

ノルマや個人売上は、あくまでも目標ですから、必ず達成できるというものではありません。

そこで、個人売上を達成できない場合、どうなるか、またどうすべきかを教えますね。

個人売りが辛いと感じることも

個人売りが達成できないと、やはりストレスを感じることが多いですよね。

売上未達の場合、店長から原因や対策を厳しく追求されたとかってあったりします。(T_T)

ただ、アパレルの販売員で個人売上を達成できないケースの多くは、やはり接客力が弱いためです。

まずは接客力を高める!

なので先輩スタッフなど個人売上をきちんと達成している人に相談したり、アドバイスを受けたりして、接客力を身につけていくのが最善策です。

接客業って単にモノを売るだけじゃなく、人と人とのコミュニケーションにより信頼を得ることが重要なので、どうすれば会話が弾むのかとか、自分の接客がどうなのかってことを客観的に観察してみることが大事なんです。

思い切って転職も!

とはいえ、自分としてできることは試してみたけど、それでも個人売上やノルマのプレッシャーが辛いというような場合は、転職を視野に入れるのもアリです。

同じアパレルショップには、個人売上やノルマがないところもあったりするので転職情報サイトなどを利用し情報収集することも大切ですからね。

自腹で買うこともある?

個人ノルマが達成できないため、お店で自腹購入して売上を作っていたっていう話は、実際にあります。

僕も、そういったお店を知っています。

ただし、本来、そこまでやる必要はありません!

本部スタッフも、その店舗で自腹で購入し、売上を作っていたなんてわかれば、すぐにやめるよう忠告するでしょう。

ましてや、店長がスタッフに自腹を強要するなど論外です。

当然、自腹は禁止されています。

ただ、もう少しで予算を達成できるなんてときなど、自腹を切るようなことがあったりするようです。

禁止されていることとはいえ、スタッフが黙っていれば、わかりません。

実態がどうなのかは、なんとも言えませんが、もし自腹を強要されるようなことがあれば、まずは先輩販売員や本部スタッフに相談するのがいいでしょう。

売上を横取りされることがある?

アパレル販売員の中には、個人売上のため、他のスタッフが接客していたお客さんを横取りし、自分の売上にしたりする人もいます。

自分が接客していたのに、先輩などに売上を取られるなんてこともあったりします。

たしかに、イラッと感じると思います。

でも、そういうのは、他の人にも気づかれています。売上を横取りする人だと周囲もわかっています。

もし、自分がそのような状況に遭遇したら、「まぁ、お店の売上になったのだから、いいかな」とか「そういうセコい人なんだなぁ」くらいに思っておくことです。

それくらいのスタンスでいた方が、かえってお客さんから話しかけられたりするものです。気持ちに余裕が出るので、お客さんからも安心して相談できそうって思われるようです。

逆に、他人の売上を横取りするような販売員は、接客にも余裕がなくなるので、お客さんに嫌がられるケースも多かったりします。

なので、「そういう人もいるんだ~」くらいに受け止めておきましょう。

結局はチームワークが大事

アパレルの販売は、やはりチームワークが大切です。

個人売上は、各自の意識を高める目的がありますが、お店の予算達成がいちばんの目標です。

で、そのために、スタッフ同士でフォローやサポートし合って、売上を作っていくことが大事になります。

売上を横取りするような人は、自分のことしか考えていません。

まず取り組むべきことは、個人売上の達成を目指しながらも、お店の予算達成に貢献できるような行動をすることです。

そういうスタッフがいるお店って、やっぱり、雰囲気の良いお店なんですよね。

まとめ

アパレル販売員のノルマや個人売上について、理解できたでしょうか?

アパレル販売員の目標は、あくまでも全員でお店の予算達成を頑張ろうというものです。
で、そのためには個人でも最低限の売上目標を持ちましょうね、という意味で設定しています。

個人売りの計算の仕方などは店舗によって、いろいろですが、どこのショップも最終的な目標は、店舗予算の達成です。

ノルマや個人売上というと、ネガティブなイメージがあるかもしれません。

けど、アパレルの場合は、スタッフ全員で目標達成するための目安として、個人売上を設定しています。

自分の接客スキルを磨くためにも、個人目標は良いきっかけになりますよ。