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1. まず確認すべきポイント
1-1. WindowsのエディションとBitLocker対応について
BitLockerはすべてのWindowsで利用できるわけではありません。主に以下のエディションで利用可能です。
| Windowsバージョン | BitLocker対応 |
|---|---|
| Windows 11 Pro / Enterprise / Education | 〇 対応 |
| Windows 10 Pro / Enterprise / Education | 〇 対応 |
| Windows 11 / 10 Home | △ デバイス暗号化のみ対応(簡易版) |
Homeエディションの場合、「デバイスの暗号化」という簡易機能で保護されていることがあります。
この場合も解除方法はBitLockerとほぼ同じ手順です。
1-2. 暗号化状態の確認方法
自分のPCがBitLockerで暗号化されているかどうかを確認するには、次の手順を行います。
- スタートメニューで「コントロールパネル」と検索
- 「システムとセキュリティ」→「BitLockerドライブ暗号化」を開く
- 各ドライブの右側に「BitLockerが有効です」と表示されていれば暗号化中です
「BitLockerを有効にする」と表示されている場合は、暗号化されていません。
また、エクスプローラー→PCをクリックすると、このような画面が現れ、鍵マークが表示されているとBitLockerが有効になっている状態とわかります。
1-3. 回復キーのバックアップと紛失時のリスク
BitLockerを解除する前に、回復キーを確認・保存しておきましょう。
回復キーは、MicrosoftアカウントまたはUSBメモリに保存されていることが多いです。
確認手順:
- Microsoftアカウントの回復キー管理ページにアクセス
- デバイス名を確認し、該当キーをメモまたは印刷
※回復キーを紛失すると、暗号化されたデータを解除できなくなる恐れがあります。
2. BitLockerを解除(無効化)する手順
2-1. Windows 11の設定から解除する方法
①「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「デバイスの暗号化」へ進む
②「デバイスの暗号化」をオフに切り替える(上の赤丸部分をオフにする)
③解除処理が開始され、進行状況バーが表示されます(完了まで時間がかかることがあります)
※ノートPCの場合、AC電源を接続した状態で行いましょう。
2-2. Windows 10のコントロールパネルから解除する方法
- コントロールパネルを開く
- 「システムとセキュリティ」→「BitLockerドライブ暗号化」を選択
- 解除したいドライブの「BitLockerを無効にする」をクリック
- 確認メッセージで「BitLockerを無効にする」を選び、解除を実行
解除には数分〜数時間かかる場合があります。進行状況は「BitLockerの管理」画面で確認できます。
2-3. コマンドプロンプトまたはPowerShellで解除(上級者向け)
管理者権限でコマンドプロンプトを開き、以下を入力します。
manage-bde -off C:上記の「C:」は解除したいドライブ名に置き換えてください。進行中の状態は次のコマンドで確認できます。
manage-bde -status3. 解除できない・回復キーを求められたときの対処法
3-1. 「回復キーを入力してください」が出た場合
突然、起動時に「回復キーを入力してください」と表示される場合は、Windowsの更新やハードウェア変更が原因でBitLockerが保護を強化した可能性があります。
この場合は、Microsoftアカウントまたは紙・USBなどに保存したキーを入力すれば解除できます。見つからない場合は、同アカウントにログインしてオンラインで確認しましょう。
3-2. 「BitLockerを無効にする」がグレーアウトしているとき
企業・学校などの管理下にあるPCでは、組織ポリシーにより解除操作が制限されている場合があります。
この場合は、管理者またはシステム担当者に依頼する必要があります。
個人PCの場合、管理者権限で再ログインし、再度「BitLockerの管理」を開くと解除できるケースもあります。
3-3. 解除が進まない・長時間かかる場合
BitLockerの解除はデータ量によって時間がかかります。HDDの場合は特に遅くなる傾向です。
- スリープ・休止状態を無効にして解除を続行
- 外付けドライブの場合は直接USBポートに接続
- エラーが出る場合は「chkdsk /f」でディスクチェックを実行
4. BitLockerの解除後に気をつけること
4-1. 暗号化を解除した後のデータ保護
BitLockerを解除すると、ドライブ内のデータは暗号化されなくなります。
紛失・盗難時にデータが見られるリスクが高まるため、パスワード保護やバックアップを必ず設定しましょう。
4-2. 自動で再暗号化される場合
一部のノートPCでは、再起動時にBitLockerが自動的に再有効化されることがあります。
この場合は、「デバイスの暗号化」を完全にオフにし、再起動して反映を確認します。
4-3. 将来のためのBitLocker管理ポイント
- 解除後も回復キーは安全な場所に保管しておく
- 外付けドライブの暗号化は都度設定で制御可能
- PCを譲渡・廃棄する前には必ずBitLockerを解除してからデータ削除
5. まとめ:解除前に確認し、安全に進めよう
BitLockerは大切なデータを守るための機能ですが、不要なまま有効にしておくとトラブルの原因にもなります。
BitLockerの解除は、Windows 11/10では、設定画面・コントロールパネル・コマンドのいずれからでも安全に解除可能です。
解除する前に以下を必ず確認しておきましょう:
- 回復キーの確認・バックアップ
- 暗号化状態のチェック
- 電源接続・作業中の安定環境の確保
これらを守ることで、データを失わずにBitLockerを安全に解除できます。
トラブルが発生した場合は、焦らず手順を見直し、必要に応じてMicrosoftの公式サポートも活用しましょう。





